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アスペルガーは普通の営業が苦手 〜ただし知識・スピーチ力・ルール作り・システム化などの特徴を活かせば営業でも確実に高い成果を残せる〜

アスペルガーの人に向いていない職業の一つとして営業職を挙げる専門家がいます。




アスペルガーは脳の一部に発達障害があるため定型発達の人なら普通にできることができないということが多い一方、興味関心の切り替えが苦手であることが幸して狭い範囲に対して類い稀なる研究を重ね、誰も成し遂げられないような成果を仕事で挙げるということもあります。

つまり、アスペルガーには向いている職業と向いていない職業があり、向いている職業を選べば偉大とも言える成果を挙げることがある一方、向いていない職業だと全くうまくいかないため、職業選びが重要とされています。

アスペルガーに向いている職業、向いていない職業はコチラ

中でも何人かの専門家が「アスペルガーには向いていない職業」として挙げているのが営業です。

アスペルガー症候群はコミュニケーションや社会性に障害があるので、高い対人関係スキルを必要とする営業は向いていないと指摘する専門家は多いです。

アスペルガーが定型発達の人と同じように営業をしようと思っても、相手が言われたくない一言を言ってしまって人間関係を壊してしまったり、相手の気持ちをくんだ上で上手に話を聞くことができずに商談が不発に終わったり、相手の悩みに共感した上で商品を提案することができず持論を展開してしまったり、クレーム対応に行ったら相手に納得してもらうことより正しいことを言うことに走ってしまってクレームをより大きくしてしまったり、といったトラブルが想定されます。

また、通常の営業職は複数の新規案件や顧客対応を同時並行して行うことが求められますが、アスペルガーの人は集中する対象をすぐに切り替えることが苦手なのでマルチタスクは苦手であることが多く、顧客の急な要望に臨機応変に対応することも苦手です。


ただし、これも多くの専門家が指摘しているのは、アスペルガーの人は直感では相手の気持ちをくむことは出来ませんが、記憶力がいいことから知識と経験をもとに自分の言動について判断を下すことができるので、知識や経験を積むことで一般的に苦手とされている職業でも成果を出せるようになることがあるという点です。

例えば営業であれば、新規の案件に望む際に話の糸口になる会話や、ヒアリング項目のパターンをいくつか頭に入れておけばそれをもとに初対面の相手との会話をこなせるようになるアスペルガーも多くいます。

医者や弁護士などの専門職でもあるが、営業的な側面も持つ職業であり、アスペルガーが多くいる職業の人が営業的な会話を上手にこなせるのは上記のように知識と経験をもとに会話のパターンを作って対応している場合です。


私はサラリーマン時代は経営コンサルタントでしたが、私のいた会社では営業職とコンサルティング職が分かれておらず、コンサルタント自身が営業もするという職種でしたが、私も上記のパターンで乗り切り、最初は大の苦手だった営業が最終的には大得意になりました。

私がやった営業力アップの方法は、商談の最中に相手の気持ちを汲み取らなくてもよいよう、営業をパターン化するというものでした。

入社して5年目くらいまでに私がやっていた営業の方法は、会社に問い合わせのあった案件や自分の主催セミナーに参加した人に対して訪問して話をしたり、私の知識が豊富なことをさりげなくアピールしたり、企画書を出したりして、相手の気持ちが高まったところを見て「よかったらコンサルティングしますよ。」と提案するというものでした。

セミナーの内容も、経営者が何に関心を持っているかはわからなかったので、業界の最新動向、「こうやって業績アップに取り組むべきだ」という自分の意見、業界の先進企業の事例、偉大な経営者の名言の引用などあれもこれも盛り込んでいました。

この方法は私にあまりにも合致しおらず、私の受注数は全社でも下位、同期の中でもほとんどビリの方でした。

若手の頃は先輩が受注した案件に参加するだけでもよかったのですが、中堅クラスに近づいてくるとそうもいかず、自分で受注できるようにならなければと思うようになりました。


そこで、私は営業の方法を変えました。

まず、セミナーの内容を変えました。

営業力がないけれど受注数が多い人のセミナーの内容を調べてみると、コンサルをした結果業績が伸びた成功企業の事例紹介が中心で、自分の意見はその事例に添える程度で一言二言くらい、偉大な経営者の名言の引用などほとんどなかったので、私のセミナーの内容も事例中心に変えました。

これは私が「きっと経営者は成功事例の話を聞きたいだろうな」と感じ取ったのではなく、調べたらそういうセミナーの方が受注率が高いと分かったので、機械的に構成をそのように変えました。

ほとんど成功事例紹介だけで1本のセミナーを成立させようと思うと事例の数も5〜10社くらいは必要なので、「こんな成功事例を作りたい」という会社に無料でコンサルをして実績を作り、業績が上がったらセミナーで話すなどのこともしました。

アスペルガー積極奇異型らしく、元々普段からセミナー調で話していてスピーチ自体は得意だった私のこのセミナーは集客数も満足度も上がり、セミナーを聴いた人からの「私もコンサルを依頼したい」という依頼が来る率が飛躍的に上がりました。

セミナー来場者数自体も増えたこともあり、おそらく従来の15〜20倍くらいの問い合わせ案件が来るようになっていたと思います。

今思うと、営業力がなくても「この人がコンサルしたら業績が上がった会社がこんなにある。」という証拠を出すだけでコンサルに依頼したいという気持ちをかなり高められたのだと思います。


さらにそこから受注率も上げるため、最初の商談(コンサル契約を取る商談)のやり方も変えました。

また、受注率が高い人の話を聞いてみると、商談では話を聞いている時間が圧倒的に長かったことがわかったので、私は自分の中で「1時間の商談の中では話を聞く時間は55分以上設け、自分の話は5分以下。」というルールも作りました。

今思うと経営者だって人間なので、ほぼ初対面の経営コンサルタントのうんちくを聞くよりも、経営者自身の悩みを聞いてほしいと思うのは当たり前なのですが、そんな相手の気持ちはアスペルガーの私にはわかっていませんでした。

また、受注率が高い人は商談の最後の数分で「あなたの会社の課題はだいたいわかりました。こうやったら業績が上がりますよ。」という経営改善策の提案をしているのですが、ここで提案している内容は1つか2つくらいであることも知りました。

そこで、私は「話を聞いている55分の中で、最後にするたった1つの経営改善策の提案は何を提案するかを考え、最後は1つか2つだけ提案する。」というルールも作りました。

このルールを決めるタイミングで「最後の1つか2つの提案をする際、たった5分しかないのなら『なぜその経営改善策をすべきか』を説明する時間がなくなってしまうけれど、どうしたらいいのか。」と思ったので、これも受注率が高い人に聞いてみると、「その説明は不要」と言っていました。

今思うと、経営コンサルタントのクライアントである経営者、特に経営コンサルタントに依頼しようとしているくらいやる気のある経営者というのは常に会社の経営のことを考えているような人種なので、「なぜその経営改善策が必要なのか」は説明しなくてもわかるのですが、当時はそんな相手の心理状態は考えても理解できなかったので、とにかく「不要」というルールにしました。

そして、最初の商談で55分間相手の話を聞くのですが、この時に何を聞き出すべきかもあらかじめ決めておき、「こう答えたら最後の5分ではこれを提案する」と決めておくようにしました。

私はインターネット通販会社専門の経営コンサルタントだったので、「粗利率は何%ですか?」という質問に対し30%以下という回答が来たら利益率の高い商品の開発を提案するというルールに、「楽天市場と自社サイトの売上はそれぞれいくらですか?」という質問に対し、楽天市場の売上が月1000万円以上、かつ自社サイトの売上が月300万円以下であれば自社サイトの売上1000万円を目指してアクセス数アップを提案するというルールにそれぞれしました。

他にも商品の種類が1,000以上のサイトで出品ペースに遅れが見られれば出品のシステム化を、サイトへのアクセス人数に対して注文につながる割合が1%以下であれば在庫管理と値付けの見直しを、数年以上にわたる慢性的な人不足であれば新卒大学生の採用をそれぞれ提案するなど様々なルールを作っていました。

この作戦も当たり、「以前からそれをやらなければならないと思っていた。コンサルお願いします。」と向こうから言われることがほとんどになりました。

私はこのやり方をすることにより、アスペルガーには不可能な「話を聞きながら、相手は何に興味を持っているのかを察する」という営業方法を試みずに済むようになりました。

このように「相手の気持ちを読むことも、臨機応変な対応もしない」という営業方法に変えたことで私のコンサル契約の受注件数は飛躍的に伸びました。

受注金額は営業400人中トップ20くらいには入るようになりましたし、受注件数の社内記録を作ったこともあります。

その後、受注したコンサル契約を回す方が苦労したくらいです。

私はこうして高いコミュニケーション力はなくてもうまくいく営業方法の知識とスピーチ力、システム化されたヒアリングだけを使い、高い社交性がなくても会話のやり方と内容のルールを作って商談しただけで受注件数を飛躍的に伸ばすことができました。

特に「知識」「スピーチ力」「システム化」「ルール作り」はアスペルガーの得意な範囲なので、これらを活かした営業をすれば、空気を読む力もコミュニケーション能力も臨機応変な対応力もなくても営業で成果を出すことができると分かったのは大きかったです。

「アスペルガーは営業は向いていない」と短絡的に決めつけてしまう人もいますが、「営業は向いていない」のではなく、「定型発達の人と同じように営業をしようと思っても出来ない」が正しく、アスペルガーの特徴を活かしたやり方を見つけられれば営業職でも成果は出せるというのが私の経験をもとにした見解です。




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