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アスペルガー症候群とは

アスペルガー症候群は発達障害の一つで、(諸説ありますが)どの説をとっても子どもの1%前後はいるとされています。




(1)アスペルガー症候群の主な特徴

アスペルガー症候群の特徴は人によってかなり違いがあるため、「全てに当てはまらなければアスペルガー症候群ではない」「一つだけに当てはまったからアスペルガー症候群である」とは言えません。

また、今その特徴が出ているからといって必ずしもアスペルガー症候群であるとは言えず、幼少期からその特徴が出ていたことが診断基準となります。

アスペルガー症候群には大きく以下の3つの特徴があります。

A.社会性の障害

相手の笑顔に対してこちらも笑顔になる、相手が楽しそうに話しかけたらこちらも楽しそうに答える、こちらが何かをしたら相手が嫌な反応をしたからそれ以上しない、というような行動をとることを「相互応答性」と言いますが、アスペルガーの人にはここに障害があります。

相互応答性の障害によって、他の人と一緒にいてもまわりの出来事に対して関心を示さない、相手を喜ばせようとか気に入られようとか思わない、周囲からの親しいふれあいを求められても拒否してしまうことがある、視線が合いにくい、相手の表情や声の調子からニュアンスを読み取れない、などが起こることがあります。

これにより、アスペルガー自身が友達を作りにくかったり、周囲の人がその冷たい反応に引いてしまったり、長く続く友達が作りにくいというデメリットが起こります。

一方で、共通の趣味を持つ友人とは長く関係が続くので、そのような友人がいれば問題はないとも言える上に、まわりのムードに左右されることなく自分の意志や考えを貫きやすいというメリットもあります。

また、アスペルガーの人自身は友達を作る意欲がなく、一人でいることの方が自然で楽だという点から「長く付き合う友達が出来にくい」というのはそこまで苦痛ではないとも言えます。


また、相手の視点で相手の心の動きを想像する能力を「心の理論」と言いますが、アスペルガーを含む自閉症スペクトラム(後述)の人にはこの心の理論の能力や、「心で感じる」という能力が弱いです。

これにより、相手を傷つける言葉だとわからない、表情を読めない、周囲の感情に無頓着、空気を読めない、服装にも無頓着といった行動パターンが起こることがあります。


B.コミュニケーションの障害

アスペルガー症候群の特徴は言語障害はないけどコミュニケーションが苦手です。

時には「言語能力は高いのにコミュニケーションが苦手」という場合すらあります。

これにより、小さい頃から大人びた話し方をする、難しい言葉はわかるのに簡単な会話ができない、会話がキャッチボールでなく一方的な演説になる、興味のない話題になるととたんに不機嫌になったりして口を閉ざす、自分の感情を自覚できず言葉にできない、言葉の裏の意味を理解できず言葉通りそのまま受け取る、すぐに相手の誤りを訂正しようとするなどの行動パターンが起こることがあります。


C.想像性の障害・固執(反復的行動と狭い興味)

特定の行動パターンを延々と繰り返したり、特別な領域への果てしない興味が現れることが特徴です。

例えば、子どもの場合、体を揺すったり、飛び回ったり、手遊びをしたり、ということを何時間も延々続けたりすることがあります。

また、リストを作ったり、分類したりするのが得意という特徴もあります。

この固執はアスペルガーの大人にも現れるので、一つの作業を延々続けるのが得意だったりするメリットがある一方、周囲にも同じルールを求めるために集団を仕切り出したり、規則を次々と作ったり、規則に従わない人に怒りをぶつけたりするなどの弊害もあります。

また狭い領域に非常に深い興味を持つ、法則をみつけたがる、数字を覚えたり気にしたりする、細部にこだわる、記憶力が高いなどの特徴が出ることもあります。


上記のA.社会性の障害、B.コミュニケーションの障害、C.想像性の障害・固執の3つに加えて、感覚が繊細だったり、運動が苦手だったり、字が汚かったり、段取りが苦手だったり、癇癪を起こしやすかったりするなどの特徴が見られることもあります。

ただし、上述のようにアスペルガー症候群の行動パターンは人によってかなり変わりますので、上記に書いたような行動パターンは、あくまで出やすい特徴の例だと考える必要があります。

アスペルガーの行動パターンの違いは、子どもでも大きく分けて3パターンに分かれ、大人になると更に細分化されていくというのが有力説です。



(2)子どものアスペルガーの3タイプ

アスペルガー症候群を世に広く知らしめたイギリスの精神科医ローナ・ウイングは子どものアスペルガーを以下の3つのパターンに分類することを提案しました。

A.積極奇異型

これが最も典型的なアスペルガー症候群のタイプで、対人関係や社会的活動についてはむしろ積極的な方です。

おしゃべりで理屈っぽく、口は達者な傾向がありますが、知識をひけらかしたり一方的にしゃべることが多く、相手がそれに対して何か言おうとしてもあまり相手にしゃべらせません。

私はこれに当てはまる子どもでした。


B. 受動型

これも典型的なアスペルガーのタイプの一つで、対人関係は消極的、自分からは話しかけないけど、誘われると会話や交友関係を楽しめます。

行動は受け身なので、奇異さはあまり目立たず、おとなしい子という印象を与えます。


C.孤立型

自分からも話しかけないし、話しかけられても反応が乏しいというタイプです。

また、この3つのタイプの他に、教示的・形式主義的で堅苦しい人間関係が目立つ「尊大型」、適切な相互交流ができる型などがあると指摘する専門家もいます。


(3)大人のアスペルガーの7タイプ

精神科医の岡田尊司は著書「アスペルガー症候群(幻冬社)」の中で大人のアスペルガー症候群のタイプについて以下のように分類しています。


a.他人に関心が乏しいシゾイドタイプ

他人に関心が乏しく、世間から隔絶して過ごすことを好みます。欲望や名誉にも関心が乏しく、本人の聖域をみだりに侵されることを嫌います。

b.傷つくことを恐れる会費制タイプ

失敗し傷つくことに過敏、社会適応は比較的よいが受け身な傾向があります。衝突を避けようとし、攻撃的になることも稀です。

c.発想豊かだが変わりものに見られるスキゾタイプ

ユニーク、風変わり、独特のこだわりや発想、インスピレーションの豊富さなどが特徴です。他人がどう思おうとあまり意に介さない傾向があります。

d.細部にこだわる強迫性タイプ

義務感が強く、頭が固く、仕事に没頭しすぎる危険性があります。社会性やコミュニケーションの問題は比較的軽く、固執の強さが目立ちます。

e.自分が大好きな自己愛性タイプ

誇大な万能感、傲慢さが特徴です。自分が一番でないと気が済まない、称賛されることへの欲求が強い、自分より劣っていると思う他者に対しては見下した態度を取るなどの傾向もあります。

f.アイデンティティが揺れ動く境界性タイプ

気分、対人関係、アイデンティティが激しく揺れ動き、根深い自己否定を抱えています。自損行為を繰り返すことも特徴です。

g.思い込みに囚われる妄想性タイプ

他者を信じられず、信じていた人に裏切られるのではないかという思い込みに囚われるタイプです。約束、ルール、秩序を重んじることも多いです。

私は小さい頃から今まで一貫しているのがeの「自分が大好きで誇大な万能感、傲慢で称賛されたがり、劣っている他者を見下す」という傾向です。

さらに、大学生から今までは一貫してcの「独特の考え方で、人にどう思われようが気にしない」と、仕事をしていた頃はdの「義務感が強く、頭が固く、仕事に没頭しすぎ」が出ています。

友達がいない沖縄に引っ越して来た行動はaの「他人に関心が乏しく、世間から隔絶されて過ごす」も出ていると思います。


(4)アスペルガー症候群と他の発達障害との違い

アスペルガー症候群は高機能自閉症、低機能自閉症、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、LD(学習障害)、知的障害、発達性協調運動障害などと同様に、発達障害の一つとされています。

また、このブログでは「アスペルガー症候群」「アスペルガー」と呼んでいますが、「自閉症スペクトラム」「アスペルガー障害」という呼ばれ方をされたりしています。

アスペルガー症候群は、1944年にオーストリア人の医師であるハンス・アスペルガー氏が「行動やコミュニケーションの仕方が奇妙で、社会的な適応に問題を抱えているが、独創的ともいえるユニークな能力を備えた子どもたちの群がいる」という点についてまとめた論文を発表したことで初めて世に出ました。

当時、ハンス・アスペルガーはこれらの子どもたちを「アスペルガー症候群」とは呼ばず、「自閉的精神病質」と呼んでいましたが、画期的な発見だったのにも関わらず、この論文は世界には広まりませんでした。

広まらなかった理由の一つが、ちょうどその前年の1943年にアメリカで社会性やコミュニケーションに重い障害を抱えた一群の子どもたちについて「自閉症」という名前が付けられ、その後もアメリカを中心に独自の概念が発展して行ったことにあります。

「自閉症」とハンス・アスペルガーの「自閉的精神病室」(アスペルガー症候群)は異なったものなのですが、呼び方が似ているアメリカ発の「自閉症」の方だけがメジャーなものとして広がり、深まっていったということです。

ところが、ハンス・アスペルガーが論文を発表してから約40年後の1981年、ローナ・ウイングというイギリスの精神科医が、ハンス・アスペルガーの論文を(自閉的精神病質ではなく)「アスペルガー症候群」として紹介したことで、「アスペルガー症候群」という呼び名が初めてつきました。

また、ローナ・ウイングはこの時に、前述の「アスペルガー症候群は、社会性の障害・コミュニケーションの障害・想像性の障害の3つからなる」という、とてもわかりやすい説明をしたので、アスペルガー症候群はこれ以降、一気に世界的にメジャーになっていきます。

そして、この時にローナ・ウイングは「『自閉症』と『アスペルガー症候群』は軽症から重症までつながる一つのスペクトラム(連続体)だ」という考え方を発表したため、今はアスペルガー症候群は医学的には「自閉症スペクトラム」という診断名になっています。

つまり、自閉症スペクトラムの中に低機能自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群があるということになるのですが、2017年時点でも、この考え方が主流の考え方になっています。

言語と知能の発達が遅れているのが低機能自閉症、知能の発達は遅れていないが言語の発達が遅れているのが高機能自閉症、言語も知能も発達が遅れていないのがアスペルガー症候群です。

さらに、1991にイギリス人のウタ・フリスが出版した「自閉症とアスペルガー症候群」で「アスペルガー症候群」について概念が明確にされ、1994年にはアメリカ精神医学会が診断基準としてこのウタ・フリスの基準を採用しています。

この際、採用したアメリカ精神医学会が「アスペルガー障害」という呼び方をしたため、「アスペルガー障害」という呼び名も残っています。

今でも医者がどのガイドラインに沿って診断するかによって「アスペルガー障害」と言ったり、「アスペルガー症候群」と言ったりしますが、この2つは同じものです。

更には自閉症、アスペルガー症候群、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、学習障害の4つは明確な区別はなく、いくつかを併発していることが多いです。

しかも、発達障害は研究が進行中のジャンルでもあるため、これらの分類は変わり続けていて、今後も変わる可能性がある区別法・分類法だと言えます。

自身もアスペルガー症候群であり医師の畠山昌樹氏は著書「ぼくはアスペルガーなお医者さん(KADOKAWA)」の中で、クレヨンしんちゃんで言うと、アスペルガーのイメージは大人びた言葉を使うけどしんちゃんに話しかけられてキレたりときには大人を困らせる風間くん、自閉症のイメージはみんなと一緒に行動するけど言葉の発達に遅れがみられるボーちゃん、ADHDのイメージはおっちょこちょいで空想にふけり衝動的にお姉さんの後をついていったりするしんちゃん、学習障害のイメージは泣き虫でいじめられやすいけど絵だけは得意なマサオくんだと説明しています。

なお、「発達障害」「アスペルガー障害」といった「障害」という表現は適切ではない、わかりにくい、誤解を生みかねないという意味で「発達障害ではなく非定型発達と読んだ方が適切だ」「発達障害ではなく発達アンバランス症候群と捉えた方が理解しやすい」という専門医も存在します。

これらを受けてこのブログでは「アスペルガー」または「アスペルガー症候群」で統一します。


(5)なぜアスペルガー(発達障害)になるのか?

アスペルガーを含む自閉症スペクトラムの人の脳では、脳の中の「相手の心を理解しようとする部分」と、脳の中の「自身の考えや行動を評価する部分」が連携していない、ということが研究・実験の結果明らかになっています。
(同じ実験の中で定型発達の人はこの2つの部分が連携して動くこともわかっています。)

つまり、アスペルガーの脳の中では「相手の気持ちを考えながら自分がどう行動するかを考えていない可能性が高い」ということです。

また、放射線医学的研究の結果によると、アスペルガーの人の脳は前頭葉、側頭葉、頭頂葉、小脳虫部、大脳基底核、大脳辺縁系、視床など、かなり広範囲に渡って異常が見られるという結果もあります。

さらに、アスペルガーの脳は、脳自体、特に前頭葉が大きいことが多く、頭が大きい傾向にあります。

つまり、定型発達の人とアスペルガーの人では脳の状態が違うということです。

さらに、この脳の違いは遺伝によるものとも、妊娠中や出産時に起こるものとも、乳幼児期に起こるものとも言われています。

この中で明確に相関関係が見られているのが遺伝的要因です。

二卵性双生児よりも一卵性双生児の方が明らかに同じ発達障害になる確率が高かったり、両親や兄弟がADHDだと別の兄弟も高い確率でアスペルガーやADHDになることがわかっていることから、何からの遺伝的要因が推察されています。

アスペルガー症候群専門のカウンセラーであるマクシーン・アストンは著書「アスペルガーの男性が女性について知っておきたいこと(東京書籍)」の中で、これまで診てきた家族の中で両親のいずれかに少しでもアスペルガーの兆候が見られるケースは全体の約半分にのぼると書いています。

(ただし、遺伝的要因があるから必ずしも発症するわけではありません。)

また、新生児期の病気、低体重出生、極度の栄養障害、頭部外傷、妊娠中の母親の病気や生活習慣などがアスペルガーの要因として関係していることが発見されています。

上記については私の場合は今のところどれが影響しているのかはわかっていません。

さらには、(原因はあくまでも脳の違いですが)親による虐待、睡眠リズムの乱れ、長時間のゲームやネット、人工着色料の摂り過ぎやビタミン不足、高血糖状態などにより悪化したり合併症を引き起こすと考えられています。




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