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アスペルガーはうつになりやすい 〜うつ病を発症しない環境づくりと、アルコール依存からのうつ発症に要注意〜

アスペルガーの人は脳の機能障害がある上に、強いストレスを受けて育っていることが多く、不安障害、アルコール依存などの様々な合併症を引き起こしやすい傾向にありますが、その中でも特に併発しやすい合併症が鬱(うつ)病です。




アスペルガーを取り巻く環境がうつ病を招く

うつ病を招く大きな要因の一つがストレスです。

アスペルガーなどの発達障害の人はストレスに弱いため、本当は定型発達の人よりも保護的な環境で育てられなければならないのですが、実際はその逆で「なんでそんなことできないの!」「もっと人の気持ちを考えなさい!」など、障害のせいでできないことを小さい頃から強要されて育つことが多く、ストレスがかかりやすい環境で育っています。

また、いじめの対象になるアスペルガーの子どもも多く、これらのストレスはうつ病を招く要因となります。

私は、小さいころは独演調の話し方で常にふざけたことを言って笑いを取りたい性格だったのと、テストの成績がよかったので「頭のいい子」という評価を得ていたことから幸いいじめられずには済みましたが、「もっと人の気持ちを考えなさい!」という内容では親からも先生からもよく叱られていました。

アスペルガーを知るまでは「人の気持ちを考えるのが苦手だから、考えられるように頑張ろう」と何十年もの間ずっと思っていましたが、そもそもできないことをずっとやろうとし、できないことを両親、学校、職場、妻などの周囲から責め続けられていたことは今思うとかなりのストレスを自分にかけていたと思います。

アスペルガーというのはそういうことがどう努力してもできないという障害だと今はわかったので、多少はマシになりましたが、私も環境によってはうつ病になりかねなかったし、今後も環境によってはいつうつ病を発症してもおかしくないと思います。


そして、アスペルガーの人は相手の気持ちを理解できないだけでなく、自分の気持ちや苦しさの状態を理解するのも極めて苦手で、なぜ自分がつらい気持ちになったのかを説明するのも苦手なので、ストレスが溜まっても無理をして我慢しすぎてしまうことが多いです。

その上、アスペルガーの人は助けを求めるのが苦手なので、結果うつ病にまで発展してしまうという例も多く見られています。

私はサラリーマンの頃は他のアスペルガーの多くの人と同様に、仕事を頑張りすぎてしまう傾向があり、仕事の多くは一人で抱え込み、かなりの長時間労働を続けていた時期が長くありました。

ストレスを抱え込みすぎたことが原因で円形脱毛症になったこともありますが、これももう少し行き過ぎていたらうつ病になった可能性は高かったと今では思います。

私の場合、もうサラリーマンは辞めていて職場でのストレスはない上に、最近は妻がアスペルガーについて理解し始めてくれているのでこのリスクはだいぶ減らせてきました。

アスペルガーをはじめとする発達障害の人は学校の先生や職場の上司や同僚、妻や家族にも障害を正しく理解してもらい、ストレスを貯めすぎない環境を周囲と協力して作ることが必要となります。


アスペルガーの脳の状態がうつ病を招きやすい状態になっている

また、発達障害の人は脳の前頭葉、尾状核、大脳辺縁系などの機能障害があります。

これらの箇所の障害は鬱病や不安障害と密接に関わっています。

さらに、アスペルガーの人の秩序に対するこだわり、融通の利かない傾向、執着性、義務感の強さといった特徴はうつ病の病前性格としても知られており、うつ病になりやすい性格を持っていると言えます。

これについてはそもそものそのような脳の状態自体については改善する方法はないため、上記のように環境を改善することが重要となると言えます。


アスペルガーが陥りやすいアルコール依存がうつ病を招きやすい

さらに、アスペルガーの人は脳内のセロトニンの分泌が少ないため、自らの幸福感を満たすために酒を好むようになるという人が多いですが、この結果としてアルコール依存症になってしまうアスペルガーも多いです。

そして、アルコール依存症になると睡眠効率が下がるため、うつ病を招く可能性が上がることもわかっています。

そして、うつ病になるとアルコールを乱用しやすくなることもわかっていますので、アスペルガーの人はうつ病に端を発したアルコール依存、アルコール依存に端を発したうつ病という地獄のループに陥りやすいのです。

アルコール依存症については今は医学的には明確な基準があり、専門の医療機関でのアルコール依存の治療も存在しているので、アルコール依存症が疑われるアスペルガーの人はうつ病以外にも肝機能障害、中性脂肪値異常などの合併症状が出る前に医療機関へ行くことが必要となります。


アスペルガー同様、うつ病も遺伝的要因が存在している

アスペルガーの人の大半は両親のいずれかにアスペルガーの特徴が見られるという説が今は有力説ですが、うつ病の患者の親や親族にもうつ病の人が多いことが疫学調査によって明らかになっています。

これはアスペルガーにも遺伝的要因があり、うつ病にも遺伝的要因があることからアスペルガーの人はうつ病になりやすいという傾向を示すことにつながっています。


なお、アスペルガーの人の中でも特に女性のアスペルガーはうつ病や不安障害になりやすく、男性のアスペルガーの人は依存症やパーソナリティー障害を合併しやすいと言われています。

そして、発達障害の人がこれらの合併症を引き起こした場合、発達障害に気づかずに合併症の方のみを治そうとすると、その治療は極めて困難になります。

なぜなら、うつ病の原因に環境だけでなく、アスペルガーという発達障害が大きな原因となっているからです。

ただし、アスペルガーであることがわかる最初のきっかけがうつ病の治療の時であることも多いですので、「アスペルガーかも?」と思っている人がうつ病を発症した際は、発達障害の診断ができる医療機関で診てもらう方が治療の成功確率が上がると言えます。


私は心療内科でアスペルガーの診断を受けるよりずっと前、サラリーマン時代に突然会社を辞めると言い出した時、当時の上司が「あいつ、うつ病かもしれないので、一度医者に診てもらおう。」と言ったことから、産業医に面談をしてもらったことがあります。

その際の産業医の私への診断は「今ははっきり、うつ病ではないと言える。ただし、躁鬱になりやすいタイプではあるので気をつけてほしい。」と言われました。

これはアスペルガーの特徴がその時から出てたからそのように言ったのかもしれないと今は思います。


アスペルガーを始めとした発達障害の合併症については以下の本が詳しいです。

アスペルガーの合併症だけでなく、アスペルガーと併発しやすいADHDにおこりやすい合併症、うつ病、不安障害、パーソナリティー障害、依存症などについてもくわしく解説されています。





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