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アスペルガーの苦しみ 〜アスペ本人は頭が混乱したり、仕事がうまくいかなかったり以外にも、日常のちょっとした苦しみを色々持っている〜

同僚や家族にアスペルガーがいる人も苦しみを感じることは多くあると思いますが、アスペルガーの人にとってもその特徴が原因で苦しみを感じることはあります。




アスペルガー症候群の人が感じる苦しみには以下のようなものがあります。

いつも混乱してイライラ、頭が疲れるという苦しみ

アスペルガーの人の中には、「いつも頭の中で複数の考え事が浮かんでいて混乱している」ということを言ったり、「常に色々な考え事をしているのですぐに頭が疲れる」という人がいます。

アスペルガーの人の脳は物事を記憶するプロセスが定型発達の人とは異なり、目に入った物を片っ端からずっと覚えているようにする(長期記憶)という働きをするため、記憶力がよいと言われることがあります。

ところが実は記憶する方法ではなく、アスペルガーの人の記憶を引き出す方法も定型発達の人とは異なっており、何かの出来事がきっかけで脳の長期記憶保存されていた物が片っ端からフラッシュバックのように思い起こされるという働きをします。

したがって、何か1つを話しかけられただけでそれに対する自分の色々な意見が頭の中を大量に巡ってしまったり、何かを目にした瞬間に様々な過去の記憶を思い出してしまったり、それにより脳がすぐに疲れてしまったりするというタイプのアスペルガーがいます。

私は何か1つ言われたことに対して自分の色々な意見が頭の中を大量に巡ってしまうタイプで、これは会話が悪い方に進むとかなりのストレスとなり、苦しみとなります。

私の場合、1つのこと(指示、指摘、批難など)を言われると、頭の中でそれに関連する情報や、過去の類似の経験、誰かがそれについて何と言っていたかなどの記憶が一気に蘇り、その直後でそれに対する自分の意見が大量に出て来て、それに対する反論も自分の頭の中で出てきます。

つまり、誰かが私に対して何かの指示、指摘、批難などをした際に、それに対して私の脳の中ではお題の提示、情報収集、立論、提言、反論、再反論、結論付けというディスカッションが一気に始まることがあるのです。

これはアスペルガーの脳は解決に関心がある上に、過去に得た情報、過去に自分で立てたことがある自分の意見、過去に聞いたことがあるそれに対する反論の意見などが片っ端にフラッシュバックのように出てくるためにこのような瞬時の1人ディスカッションが起こるのかもしれません。

このフラッシュバック1人ディスカッションは、相手の意見に対して自分の意見を述べることが求められる本当のディスカッションの場であれば、根拠のある意見を即答でき、すぐに議論を深めることができ、ときには「頭の回転が速い」といったように褒めてもらえる可能性もあります。


ところが、家庭などでのちょっとした会話、雑談、私に対しての何でもない不満や要望などを聞いた際にこの現象が私の頭の中で怒るとトラブルや苦しみに発展しがちです。

この私の脳の中の1人ディスカッションは、最初に私が言われたことが「私に対して否定的なことを言われた」「私のことを全く理解しておらず、決め付けで言われた」「既に解決済みの問題を再度掘り起こして、改めて指摘された。」「議論するに値しないあまりにくだらない内容を、今は大事な時間だというのに言われた。」というものに該当するような場合は、私の頭の中では非常に激しく脳の中で言い合いになり、これはかなりのストレスになり、苦しみとなります。

もちろん私が自分の中で苦しみを感じるだけならまだマシですが、妻や周囲の人に激しい言い方をしてしまうことも多く、この場合は言い争いなどのトラブルはどんどん悪化して行くことが多いです。

この言い争いが悪化して行く過程でも私はの冒頭の「私に対して否定的なことを言われた」「私のことを全く理解しておらず、決め付けで言われた」「既に解決済みの問題を再度掘り起こして、改めて指摘された。」「議論するに値しないあまりにくだらない内容を、今は大事な時間だというのに言われた。」という点に対して私は不服なので、ただでさえストレスを貯めやすいものだから、言い争いの最中は自分から解消することなどできず、どんどんストレスを貯めて行くという苦しみを自分に課してしまいます。

私の場合は1人ディスカッションという形で頭の中で起こることが多いですが、議論ではなく絵が大量に浮かんでくるという苦しみを訴える人もいれば、相手に伝えたい言葉が頭の中にすぐに大量に浮かんで来てパニックになってしまって逆に何も言えなくなったり、泣き出したりしてしまうという苦しみを訴えるタイプのアスペルガーもいます。


親密な人間関係が上手に築けない苦しみ

アスペルガーの人はスムーズなコミュニケーションが苦手です。

目を見て話したり、ボディーランゲージを理解したり、言葉の裏を察したりすることが苦手な場合が多いため、会話をスムーズに進めることが苦手です。

その上、空気を読めないと言われる言動で友人との仲を壊してしまったり、職場での人間関係を気まずくしてしまったりすることもあります。

アスペルガーの人は友達と親密さを深めたいとは思わない人が多く、一人でいることも苦痛とは思わない人も多いですが、例えば営業職なのに取引先との信頼関係が築けなかったり、管理職なのにチーム内の信頼関係を築けなかったりといった仕事での苦しみを抱えるに至るパターンもあります。


仕事や日常生活、運動がうまくいかないという苦しみ

アスペルガーの人が仕事で苦しみを抱えるパターンには上記のような社会性の問題によるもの以外にも、行動パターンによって苦しみを抱えるパターンもあります。

手先が不器用なアスペルガーは器用さが求められる仕事で、マルチタスクが苦手なアスペルガーはマルチタスクが求められる仕事で、全体への目配り気配りが苦手なアスペルガーはそれが求められる仕事でうまくいかず、苦しみを抱えることになりがちです。

また、日常生活でも片付けが苦手だったり、収集癖があったり、他人に自分のルールを押し付けがちだったりといった特徴を抱えるアスペルガーの人であれば親や奥さんからそのような(本人には直しがたい)点を批難されるなどにより苦しみを抱えることがあります。

さらに、アスペルガーの人には運動が苦手な人が多いですが、球技などのスポーツ以外にもレジャー、運転、引っ越し、軽作業など日常生活での協調運動が苦手な人は、その点で悩み、苦しみを抱えてしまうこともあります。


感覚過敏による苦しみ

更に、発達障害の人の中でもアスペルガー症候群に独特なのが視覚・聴覚・味覚・触覚などの過敏です。

夜なのに周りの光が眩しくてつらい、ほんのちょっとした物音で大きなストレスを感じてしまうなどの感覚過敏により苦しんでいるアスペルガーの人は多くいます。


これらのアスペルガー特有の苦しみについては周囲が理解してあげることがまず重要です。

また、仕事のようなみんなで協力して何かの成果を出すことが求められる場面では、周囲がアスペルガーの苦しみを理解した上で環境を作ることも大事ですが、仕事で成功したければアスペルガーの人自身も、ただもがき苦しんでいるだけでなく工夫してみることが重要です。

仕事をする上でアスペルガーの人自身ができる、コミュニケーションのスキルアップ術や職場で意識した方がいいことについては「コミックエッセイ アスペルガー症候群の「そうだったんだ!」がわかる本」がオススメです。

障害やアスペルガーの特徴自体は改善できなくても、アスペルガーの人自身が職場での言動を改善するよう動くことはできます。

この本ではアスペルガーの自身で、少しずつストレスをコントロールできるようになる方法、優先順位をつけて複数の仕事をこなせるようになる方法、鬱などの合併症を防ぐ方法、空気を読めない言動を減らす方法、親密さや信頼関係を築いて成果につなげる方法などがわかりやすく書いてあります。

「仕事で成果を上げる」という目的さえ自分の中でしっかり持てれば、アスペルガーの人は解決に関心があることが多いので、脳の障害が原因である以上すぐにはよくなりませんが、そしてもちろん苦しみながらにはなりますが、自分の言動を少しずつ変えていくことはできるということもわかっています。

もし、アスペルガー本人としては前向きに問題を解決するつもりはあるのだけど、どうもズレているというようなアスペルガーの人が周囲にいる場合、アスペ本人が読む本としてこの本はオススメです。

そして、アスペの人がこのような本を読んでいる場合、アスペルガーの人は失敗を嫌いますので、すぐに本の通りできなくても(というより、先天性の障害をすぐに克服することは間違いなく不可能ですので)周囲がすぐに「なんでできないの!」ということを指摘してしまうのは絶対にNGです。

上記の通りアスペ本人だって、アスペルガー症候群のまま生きるのにも苦しみを感じていますし、アスペの特徴的な言動を直すのにも苦しみながら取り組むことになりますので、周囲がアスペの人と上手に付き合うのには理解し、受け入れ、応援することが必要です。





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