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アスペルガーの結婚 〜結婚は少し晩婚傾向があり、結婚後は独特の苦労が生まれがちで、カサンドラ症候群のリスクもある〜

アスペルガーの人は社会性に障害があり、結婚の傾向が少しだけ遅くなる傾向がありますが、特別に恋愛が苦手だったり、結婚できなかったりという特徴は見られないという説が有力説です。




アスペルガーの人の結婚や結婚観の特徴

精神科医である岡田尊司氏の著書「アスペルガー症候群 (幻冬舎新書)」には、アスペルガー症候群の人について

・異性関係がとりわけ活発というわけではない
・しかし、異性の伴侶を獲得する能力が低いとは思われない
・ただ、概して結婚年齢はやや遅い傾向がある

という点を指摘しています。

また、同じアスペルガー症候群と考えられている人の中でも哲学者のバートランド・ラッセルのように4回も結婚した人もいれば、その教え子のウィトゲンシュタインのように一度も結婚しない人もおり、まさに各人によって異なる点も指摘されています。

結婚観についてもアスペルガー症候群の特徴が見られるとされるダーウィンのように、自分が結婚すべきか否かについて、結婚のメリットとデメリットをリストアップした上で論理的に結論を出したような人もいれば、不思議の国のアリス作者のルイス・キャロルのように、出会いがあるような社交的な集まりに関心がないどころかむしろ敵意さえ感じ、結婚よりも仕事と物書きと近所の子どもと遊ぶことに没頭して一生独身で過ごす人もいて、かなり様々です。

なお、岡田氏は同著の中でアスペルガー症候群の人で幸せな家庭を築いている人は晩婚の人が多いように思うとも述べています。

このタイプのアスペルガーは社会的、人格的成熟がゆっくりなので遅めに家庭を持った方がよい夫、よい父親になれる可能性があり、若すぎる時期に結婚するとこのタイプの人には負担が重すぎ、不自由に感じ、家庭や子どもを顧みなくなって結局結婚生活が破綻しがちだとも述べており、その例として早く結婚して最初の結婚生活が失敗に終わったジョージ・ルーカスやアインシュタインの例を挙げています。

私は32歳で結婚しましたが、どちらかというと少しだけ遅いくらいで、独身をこじらせた感覚もあまりありませんでした。

また、私の結婚観はダーウィンの考え方に近く、昔から好きになった人と結婚すべきというのはあまり理にかなっていないように思っていました。

私が考えていたのは結婚することでかなりの部分の自由を失うが、それでも手に入れたいものができたなら結婚すれば良いし、ないなら結婚しないで独身で自由でいた方がいいと思っていました。

結婚により、独身だから成し遂げられること、独身だからなれる自分の可能性を失うが、それでももっと大きい結婚しなければ成し遂げられないことがあれば結婚すれば良いし、ないなら結婚しないで独身のまま成長を目指した方がいいとも思っていました。

今の妻との結婚生活や家庭生活は、独身でいる自由よりも私にとっては価値があり、独身だから成し遂げられることよりも、今の妻と結婚したからこそ成し遂げられることの方が魅力的だと論理的に判断したから今の妻と結婚しようと思いました。

更に、岡田氏が指摘するように、20代の頃は「世の中があまり見えていない時期に結婚するのは危険だ」とも結構本気で感じていました。

このようなことを言う人はいつまで経っても結婚できず、結婚できないことに対して後付けで言い訳をつけている人のようにも見えますし、実際に結婚相談所に来る相手が見つからないという相談者はよくこのようなことを言うそうですが、私の場合そのような人とちょっと違っていたのは、40歳前後くらいまでには結婚できるように世の中のことがある程度ちゃんとわかるよう20代は勉強しようと思って過ごしていたことです。

「結婚できない。けど、世の中があまり見えていない時期に結婚するのは怖い。」という言葉をただ言い訳としてずっと言い続ける人と私が異なると思うのは、20代のうちに世の中のこと、人生、結婚と家庭についてある程度は勉強し、30歳を過ぎる頃には自分の中に結婚する自信がつき、結婚を前向きに考えるようになったということです。

「今すぐに100%の確率で妻にとって理想の夫になる」ことは断言できないし、たぶん非現実的だと思いますが、今の私であれば、今後努力を重ねて行くことによって少しずつですが確実に理想の夫に近づける自信があります。

この自信と上述の「論理的に導いた結婚をすべき理由」があったから「結婚をしよう」と思いましたが、自信も論理的理由もなかった20代前半には結婚をしようとは思いませんでしたし、だからと言って「一生結婚しない」とも思えなかったので、自分の考えに自信が持てるくらいは世の中のことを学ぼうと思うようになりました。




アスペルガーとの結婚の苦労

上記のように、私のようなタイプのアスペルガー夫の人は(空気も読めないくせに)自信満々で毎日を過ごしているのでまあよいのですが、特にアスペルガー夫と結婚された定型発達の奥さんの方には色々な苦労が起こります。

アスペルガーの人でもその特徴は人によって全て異なるので一概には言えませんが、アスペルガー症候群の人と結婚すると、夫の言動が理解できない、共感したり愛情を感じたり親密さを感じたりということがない、相手が自分を理解したり協力したりしてくれないと感じる、すぐに怒られる、夫婦で一緒に出かけると夫が空気を読めない言動をして気まずくなる、子育て中に子どもに対して謎の言動を取り子どもを困らせるなどのアスペルガー夫の行動に苦労することがあります。

アスペルガーの人は定型発達の人とは違い、計画性を好んだり、論理的で正しいことを好んだり、手順やルーティンにこだわったりというような、人によってはかなり偏った特徴的な行動がありますが、これは定型発達の人には理解できないことが多いです。

定型発達の人は「結婚相手のことをもっと理解したい」という感情があるようなのですが(ちなみに私にはこの感情はほとんどありません)、アスペルガーの人の思考法は定型発達の人にとってはかなり理解しがたいため、結婚生活においてはここで苦労することが多いです。

アスペルガーの人は共感するということが非常に少なく、親密さを求めることはあまりないことが多いので、定型発達の人は結婚生活の中で共感や親密さがないことに苦痛を感じる人もいます。

アスペルガーの人は愛情はあってもそれを上手に表現するのは苦手で、「なぜあなたと結婚生活を続けたいと思っているか」を論理的に説明することはできても、愛情を上手に表現することには失敗し続けていることが多いです。

私もそうで、私がやろうとする愛情表現はほとんど全て「女性はそうすると喜ぶらしいと聞いたことがあるから」という理由でやるものばかりで、妻の言動から察する限り、ほとんど全て失敗していると思います。

「夫婦で一緒に出かけると、夫が空気を読めない言動をして妻が気まずくなる」というのは私たち夫婦の間ではけっこうよくあります。

これらのほとんどは夫が結婚相手に対して愛情がないわけでも、協力する気がないわけでも、ましてや離婚したいと思っている訳でもなく、愛情もあり、協力する気もあり、離婚したくないと思っているにも関わらず、社会性とコミュニケーションと想像性に障害があるという脳の特徴から来ています。

したがってアスペ夫と結婚した奥さんは、まずこのアスペ夫の脳はどうなっていて、脳の中で何が起こっていることが原因で日々の謎の言動につながるのかを理解することが最初にやるべきことであり、最も重要なことであるとされています。

そして、もしも「なぜ夫に問題があるのに妻の私がそんな勉強をする努力をしなければならないのか」「アスペルガーについて学んだけれど、それでもうちの夫は最低であり、これ以上の結婚生活は無理だ。」「愛情も協力する気もあるとは口では言うけれど、日々の言動を見ているとやっぱりどう考えてもそう判断できない。」「アスペルガーが原因とわかっていても受け入れられない」「アスペルガーのせいにするな。」というようにしか考えられない場合、次はそんなアスペルガーな旦那さんとの結婚生活を続けるかどうかを考えることが必要になります。

アスペルガーな夫の言動と、改善策を理解するにはアスペルガーの旦那さんを持つ奥さんであるカトリン・ベントリー氏の著書「一緒にいてもひとり―アスペルガーの結婚がうまくいくために」がオススメです。




アスペルガー夫との結婚に疲れたら、早めにカサンドラの会へ行った方がいい

アスペルガー症候群である結婚相手の謎の言動に疲れてしまい、配偶者の方が鬱病などの合併症を引き起こす「カサンドラ症候群」という状態になってしまうことがあります。

アスペルガー症候群と異なりカサンドラ症候群は正式な病名ではありませんが、結婚相手がアスペルガー症候群である苦労というのは(アスペ本人が理解できないのはそういう脳の特徴なのでもちろんそうなのですが)、周囲に話をしても「うちの夫もそんな感じ」「男なんてそんなもんだよ」「そのうち慣れるよ」などという反応が返ってくることが多いために余計に苦しんでしまい、結果様々な症状が起こることからカサンドラ症候群という名前をつけて対処をするという動きが世界的に広がってきました。

ネットで探すと日本にも全国にカサンドラの会があり、自助グループとして定期的に集まり合い、アスペルガーである結婚相手や結婚生活について話し合う場所を設けています。

このような場所に行くと、アスペルガーについて理解のない人に話すのとは異なり、悩みを理解してもらいやすいので悩みが晴れることが多いです。

奥さんによるアスペルガーの理解がないことは、アスペルガー夫のストレスを増大させ、奥さんと家庭の問題を更に悪化させることにつながりますので、すこしでもしんどいと感じたり、疲れたりしたら早めにカサンドラの会に参加する方がよいと言えます。




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